
YouTubeショートを投稿していると、
- 「どのタグを付ければおすすめに乗る?」
- 「タイトルでジャンルをコントロールできる?」
- 「なぜか伸びる時と伸びない時がある…」
こんな疑問を持つことが多いと思います。しかし、実はここに大きな誤解があります。
結論:YouTubeショートのアルゴリズムは“タイトルやタグをほとんど参照していない”
YouTubeはショート動画のジャンルや届け先を決めるとき、映像そのものの内容・テンポ・色調・動きを解析し、視聴者の反応データを組み合わせて判断しています。
本記事では、YouTubeショートがどのように動画の「ジャンル」を認識しているのかを、クリエイター向けにわかりやすく解説します。
YouTubeショートは“映像解析”でジャンルを判断している

YouTubeのAIはショート動画をフレーム単位で読み取り、以下のような情報を解析しています。
- 映像の動き(速い / ゆっくり)
- 色調(明るい・暗い・夜景など)
- キャラクターや物体の動作
- 画面の情報量(にぎやか / シンプル)
- カットのテンポ
- BGMの雰囲気(静か / 高速 / コメディ)
これらの映像要素をもとに、AIは動画を以下のような「気分ベースのジャンル」に自動分類します。
- fast comedy(テンポの速いコメディ)
- kids向けの軽いギャグ
- calm / relaxing(落ち着く・癒し)
- aesthetic loop(美しいループ)
- action / dynamic(動きが多い)
そして、この分類結果にもとづいて、動画は「昼のユーザー」なのか「夜のユーザー」なのか、どの国の層に届けるべきかを判断されます。
つまり、ジャンルを決めるのは映像の中身であり、テキストではありません。
タイトル・タグ・説明文は“補助要素”にすぎない
タグやタイトルがジャンルを決めていると思われがちですが、YouTubeショートでは役割が明確に違います。
- タイトル:人間のクリック率(CTR)を上げるため
- タグ:検索の補助
- 説明文:SEO・関連動画に寄せるため
これらは「人間に読み取ってもらう」ための要素なので、アルゴリズムにジャンルを伝えているわけではないのです。
YouTube側はテキストではなく、あくまで“動画そのもの”を解析しているという点が、非常に重要です。
ショート動画は“視聴者の気分”に合わせて届けられる
YouTubeショートの流れは、YouTube通常動画と大きく異なります。
ショートは投稿後、まず小規模テストとして世界中の視聴者に少しずつ配信されます。この段階で、以下の反応データが重視されます。
- 冒頭で止まってくれるか(スクロールされず視聴されるか)
- どれくらい最後まで見られたか
- ループ再生されたか
- 離脱率の低さ
- どの国の視聴者が長く見たか
こうした「視聴行動の信号」によって、
- 昼テンション(高速・明るめ)
- 夜テンション(落ち着いた・癒し)
など、視聴者の“気分に合う層”へ自動的に推薦されていきます。
投稿者が意図的に制御するよりも、動画の雰囲気そのものが配信先を決める仕組みなのです。
投稿時間より“動画のテンション”が重要な理由

YouTubeショートは、基本的に「投稿地域の時間帯」で配信先を決めていません。
昼向けのテンションの動画であれば、世界の昼のユーザーに届き、夜向けの落ち着いた動画であれば、世界の夜のユーザーに届きます。
つまり、
動画のテンションが“いつ見ると心地よいか”を決めるのです。
投稿者が夜に投稿したからといって夜向けになるわけではなく、動画が夜向けなら夜に届けられる、という非常に合理的なアルゴリズムになっています。
クリエイターが意識すべき基本ポイント(一般版)
ジャンル判定は動画の映像解析が中心なので、クリエイターが意識すべき点は自然と整理できます。
- 動画の冒頭は“動き”を入れる
- テンポに緩急をつける
- 色や雰囲気を統一する
- BGMは動画のテーマと一致させる
特に冒頭の0.5秒は強く見られるため、動きのあるシーンを置くのが効果的です。
まとめ:YouTubeショートのジャンルは“テキストではなく映像”で決まる
本記事のポイントをまとめると以下の通りです。
- ジャンル判定は映像解析が中心
- タイトルやタグは補助であり、ジャンルにはほぼ影響しない
- 動画のテンションが“どの視聴者に合うか”を決めている
- 昼向けテンションと夜向けテンションはアルゴが自動分類する
YouTubeショートの仕組みを理解しておくと、どんなジャンルの動画でも「誰に届けたいか」を意識しながら制作することができるようになります。
映像のテンポ・色・雰囲気を整えるだけで、動画の届け先は大きく変わります。ぜひ制作の参考にしてみてください。
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※この記事はあくまで個人の見解です。
YouTubeの仕様は日々変わるため、「へぇ〜そうなんだ」くらいの参考にしつつ、ぜひご自身でも調べてみてください。
